複素数の計算(問題)
【高校数学の目次】
《数学Ⅰ・A》
数と式  • 根号計算  • 場合の数.順列.組合せ  • 確率  • 2次関数 • 2次不等式  • 集合・命題・条件・証明  • 正弦定理,余弦定理
《数学Ⅱ・B》
指数関数.対数関数  • 複素数  • 微分・積分 

♪♥ この教材は,高校数学の基本問題のうち,複素数の計算規則の「マイナーチェンジありカバー版」「広告なし」「パソコン用」ページです.
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【複素数の計算規則1】
• 虚数単位iを含む式は,通常の文字式におけるa, b , c, x, yなどと同じように同類項の係数をまとめたり,和差積商の計算を行ったりすることができる.
• ただし,i2が登場すれば,−1に置き換える.
• 最終形は,a+bi,すなわち実部+虚部iの形で書く.
• ただし,のように,実部・虚部が「見たらわかる」形になっている物は,厳格にの形に直さなくてもよい.
• もっと些末なことを言えば,3−4iのような式も,厳格に3+(−4)iの形に直してなくても,「必要に応じて実部と虚部に分けられる」ことが推定できれば,マイナスのままでもよい.

【問題1】次の複素数を計算して簡単にしてください.
正しい選択肢をクリックしてください.選択肢をクリックすれば,解説が出ます.見ているだけでは解説は出ません.
(1)
(3+5i)−(−2+3i)
−1+i −1+2i −1−3i
5+2i 5+3i

(2)
(2−3i)−(3−5i)
−1+i −1+2i −1−3i
5+2i 5+3i

(3)
i2
1 −1 i −i

(4)
i3
1 −1 i −i

(5)
i4
1 −1 i −i

(6)
i5
1 −1 i −i

(7)
i (1+i)
−1+i −1+2i −1−3i
5+2i 5+3i

(8)
(1+i)2
2 −2 2i −2i

気を付けよう!甘い言葉と暗い道
 のように,分母に虚数を含んでいる式を
「実部と虚部に分けてください」と言ったとき,ビックリ答案に遭遇することがある

# これは,全然だめです
# 越えてはいけない一線(真ん中の線)を勝手に越えてしまっている
# アイ(i)はどうなっているんだと言わざるを得ない
【複素数の計算規則2】
 分母に虚数(iを含む式)がある分数を変形するには,次の例(A)(B)のように「分母の共役複素数を,分母と分子に掛ける」とよい
(A)

(参考:以下の説明の重要度=低)
 上記の計算において,分母2iの共役複素数が−2iだから,これを分母と分子に掛けると,分数の全体について実部と虚部が分かる形になるということです.
 少し考えれば分かるように,この変形は,無理数の分母の有理化とよく似た理屈になっていて,には,分母と分子にを掛ければよいから,には,分母と分子にを掛ければよいと考えることもできる.
 ただ,そうすると分母が一度負の数になるので,初めから「共役複素数を掛ける」という形で定式化しておくと,二度手間になるのを防げる.
(B)


(参考:以下の説明の重要度=高)
 上記の計算の代わりに,分母と分子に3+4iを掛けてもダメです.

のように変形すると

となって,分母のiが消えないので,この変形はだめです.
 要約すれば,分母がa+biの場合は,虚部の符号を変えたものa−biを分母分子に掛ける.分母がa−biの場合は,虚部の符号を変えたものa+biを分母分子に掛ける.要するに「分母の共役複素数を分母と分子に掛ける」という形にまとめることができ,これを公式として覚えるということです.
【問題2】次の複素数を計算して簡単にてください.
正しい選択肢をクリックしてください.選択肢をクリックすれば,解説が出ます.見ているだけでは解説は出ません.
(1)
(2+3i)2
−5+12i 5+12i
13+12i 13−12i

(2)
(1+2i)2+(1−2i)2
−6 −6+8i
6+8i 8+8i

(3)
(1+i)3
1+i −4 4i
2+2i −2+2i

(4)
(1+i)(1−2i)(1+3i)
−6 −6+8i
6+8i 8+8i

(5)
i20
0 −1 1 i −i

(6)

0 −1 1 i −i

(7)

0 −1 1 i −i

(8)

0 −1 1 i −i

(9)

1+i −4 4i
2+2i −2+2i

(10)

0 −1 1 i −i

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